「変数」と聞いて思い出すのは、数学の時間にならった、「x」や「y」のことではないですか?
直線のグラフを書いたりするときに、「y = 3x + 2」なんて、書きましたよね?
また、代数では、「箱の中に、みかんとりんごが合わせて24個あります。みかんは、10個でした。りんごはいくつですか?」なんて、聞かれたら、りんごを、「x」としておくと、「10 + x = 24」なんて、式を作りましたよね?
さて、ひまわりをはじめとするプログラム言語では、この「変数」ってやつを、頻繁に使います。・・・というか、変数なしにはプログラムを組むのが難しいです。
代数における変数は、「x」や「y」なんていう、味気ない記号でしたが、ひまわりにおける変数は、「りんご」や、「みかん」、「愛情」や「友情」などという、分かりやすい単語を自由に変数として扱うことが出来ます。
そんなわけでして、前ページにて普通の計算ができるようになった皆さんに、変数の便利さを知ってもらおういうのが、今回のポイントです。
プログラム言語でいう変数とは、代数における変数と少し毛色が違います。普通プログラム言語では、以下のような書き方はできません。
プログラム言語ではNG 24 = 10 + x
何がいけないのかといえば、プログラム言語では、
と、必ず、「左辺に変数を1つおき、右辺に計算式を書く」という決まりがあるのです。
変数名 = 計算式
よって、先ほどの式を、ひまわりに計算させるには・・・
と、書きます。
りんごの数 = 24 - 10
りんごの数と、表示。
ひまわりで変数を使うのは、簡単です。
または、
変数名 = 計算式
と、書きます。
変数名は、計算式。
たとえば、コンビニで、「のり弁当」と、「カップラーメン」をいくつか買った時の値段を、ひまわりで求めてみましょう!
この計算で必要になるのは、
の4つです。
・のり弁当の値段
・のり弁当を買った個数
・カップラーメンの値段
・カップラーメンを買った個数
さて、これを元に、ひまわりのプログラムを書いてみます。
{値段の設定}
のり弁値段は、480{円}。
ラーメン値段は、160{個}。
{買った個数の設定}
のり弁個数は、3{円}。
ラーメン個数は、7{個}。
{その他、消費税}
消費税率は、1.05。
{値段の算出}
のり弁合計は、のり弁値段×のり弁個数。
ラーメン合計は、ラーメン値段×ラーメン個数。
総合計は、(のり弁合計+ラーメン合計)×消費税率。
{計算結果の表示}
総合計を、表示。
さて、ここで、解説の前にちょっと小話を・・・
突然ですが、プログラム言語をマスターする一番の近道をお教えしましょう!
それは、『人の書いたプログラムの一部分を積極的に書き換えてみる』ということです。
私も、その昔、いろいろなプログラムを見ては、それをちょこっとだけ書き換えて、「僕が作ったんだ。すごいだろう、えっへん。」と、皆に自慢しまくってました。嫌な子供ですね。
でも、それでいいんです。
人間、人に誉められるというのは、気分がいいし、よし、次もがんばろうって気になりますから。
ひまわりで、何か作ったら、みんなに自慢してください。もし、友人や家族に自慢しつくしたら、「おれ、こんなプログラム作ったんだ、すげぇだろ。」って、私に自慢してもらって結構です。
(プログラム言語「ひまわり」の掲示板が、あなたのそんな自慢を書き込むために用意されています。掲示板初期のころは、作者の私が、ひまわりでこんなの作ったって自慢しまくった気がしますが・・・今度は、あなたの番です!)
と、なぜ、↑のような話を書いたかと言えば、先ほどの、ひまわりで作った買い物プログラムをぜひとも、いろいろ書き換えて遊んでほしかったからです。
手始めに、のり弁値段や、ラーメン個数を変えてみて、それがうまく行ったら、買い物するメニューに、プリンや、ガムなどのお菓子を加えてみて、それがうまく行ったら、雑誌やHな本などのメニューを加えて、それがうまく行ったら・・・
ここまで作ったら、もうそれは、立派なビジネスアプリケーションです!!
ひまわりは、何億ものDNAを解析したりする大規模で高速な処理が求められるようなソフトを作るには「役不足」と言われるかもしれませんが、個人で、「ちょっとしたこと」をこなすのに非常に適しています。こんな風にして、ぜひとも生活の一部を自動化するプログラムを作ってみてください。